【基礎レッスン③】 Finger Board ステップアップ レッスン 2
さて、全三回の Finger Board 基礎レッスンも今回が最後です。今回の内容までをマスターすれば、みなさんも Finger Board で自由自在に教材が制作できるようにはずです (過去 2 回の講座についてはこちらから) 。
今回の内容は Finger Board 最大の特徴 (特許も取得済み!) のひとつである「マグネットボックス」機能を使った教材作成です。
前 2 回と比べて、少し長めのレッスンとなりますが、がんばっていきましょう!
・この記事の対象者:
Finger Board でイラストや文字を追加・編集したり、追加したオブジェクトにタッチ機能を設定したりすることができる方 (Finger Board ファーストステップレッスンが終了している方) 。
・この記事の目的:
マグネットボックス機能を活用して、多彩なタイプのクイズを作成することができるようになること。
・目次:
1. マグネットボックスとサンプル教材
では、まずはマグネットボックス機能を活かしてどのような教材が作れるのかを見ていきましょう。
ここでは、マグネットボックスを使って作った、5種類の異なったタイプの教材を見ていきます。
(このサンプル教材は無料でダウンロードできます。Finger Board Pro のインストールされた端末で、以下のボタンをタップしてください。)
【動画】サンプル教材
- 地図 (県の配置) クイズ (0:02)
- 数の聞き取りクイズ (1:04)
- 特殊拍挿入クイズ (1:59)
- 漢字パーツ組み合わせクイズ (2:42)
- 単語並べ替え文完成クイズ (3:13)
どうでしたか?マグネットボックスを使うだけで、プログラミングして作ったかのような、自由で柔軟な教材が作れてしまうんです。
では、以下では、この魔法のような機能を持ったマグネットボックスについて、一緒に学んでいきましょう。
2. マグネットボックスの追加と中身の追加
まずは、マグネットボックスをページ上に追加し、その中に中身となるオブジェクトを追加する方法について見てみましょう。やり方は簡単です。「その他の項目」からボックスを追加したら、あとは好きな文字や画像をボックス内にドラッグ&ドロップで追加するだけです。ボックスの中身は自動で整列されます。
【動画】マグネットボックスの設定
- マグネットボックスをページ上に追加する (0:03)
- マグネットボックス内に、中身となるオブジェクトを追加してみる (1:06)
- マグネットボックスの中身を並べ替えてみる (1:40)
どうでしょうか。ここまでは簡単ですね。このマグネットボックスは「学習モード」との組み合わせると、とてもおもしろい使い方ができるんです。次は、学習モードでマグネットボックス(とその中身)がどのように動作するのかを見てみましょう
3. マグネットボックスと学習モード
Finger Board Pro の学習モードや、Finger Board for Students では、マグネットボックスの中身は基本的にボックスの外に出すことができません。しかし、ボックスの中で移動させたり、他のボックスの中に移動させたりすることはできるんです。
これは、教材を作る上でとても大切なルールですので、以下の動画で挙動を確認してください。
【動画】学習モードでの挙動
- ボックス外へのドロップ制限 (0:04)
- ボックス間の移動 (0:56)
では、ここで見たようなマグネットボックスの中身の移動に関する特徴が、先ほど見たサンプル教材でどのように使われているのかを見てみましょう。
教材内での活用例
- 地図 (県の配置) クイズ内のマグネットボックス (0:04)
- 数の聞き取りクイズ内のマグネットボックス (1:40)
- 特殊拍挿入クイズ内のマグネットボックス (2:05)
- 漢字パーツ組み合わせクイズ内のマグネットボックス (2:11)
- 単語並べ替え文完成クイズ内のマグネットボックス (2:17)
このように、一見全く違うタイプの教材で、マグネットボックスの中身の移動に関する特徴が活用されているんですね。
次では、マグネットボックスの二つのモードについてご説明します。マグネットを使って教材を作るには、この二つのモードの違いを把握しておくと便利ですので、一緒に見ていきましょう。
4. マグネットボックスのモード
マグネットボックスには、「アクティブ」と「非アクティブ」の二つのモードがあります。アクティブな場合はボックスの中身を操作することができますが、非アクティブな場合は、ボックスそのものが操作対象となり、中身を走査することはできなくなります。
教材作成の際には、この二つの状態を切り替えながら制作を行うことになるので、状態の切り替え方を動画で確認しましょう (状態の切り替えはアイコンを使う方法とジェスチャーを使う方法の二通りがあります) 。
【動画】アクティブ状態に切り替え
- アイコンを使って非アクティブにする & 挙動を確認する (0:03)
- アイコンを使ってアクティブにする & 挙動を確認する (1:51)
- ジェスチャー操作で状態を切り替える (2:15)
さて、これで、マグネットボックスの特徴はおわかりいただけたと思います。
次では、マグネットボックスを実際に教材内で活用するのに必要な、正誤判定の設定方法について見ていきましょう。
5. 正誤判定の設定
先ほどサンプル教材内で見たように、マグネットボックスはクイズの解答欄として使用されることが多いです。やり方は簡単で、ボックスの正誤判定機能を有効にした上で、正解となる文字列を入力するだけです。
では、動画でボックスを解答欄にするやり方を見てみましょう。
【動画】正誤判定の設定 (基本)
- アクティブなボックスの選択方法 (範囲選択) (0:42)
- 正誤判定の有効化 (1:21)
- 正答の入力 (1:46)
- 正誤判定の動作確認 (2:19)
以下では、単語を並べ替えて文を正しく作る教材を作ってみます。やり方は同じですので、スキップしても構いません。スキップする場合は、正答のワンタッチ入力の方法だけ、確認しておいてください。
【動画】正誤判定の設定 (ワンタッチ設定)
- 正誤判定の有効化 (0:17)
- 正答の入力 (ワンタッチ入力) (0:33)
- 正誤判定の動作確認 (1:17)
では、サンプルとして見た教材の中で正誤判定がどのように設定されているのか確認してみましょう。
特に、2 の数の聞き取りクイズや 3 の漢字パーツの組み合わせクイズでは、文字ではなく、イラストやグループオブジェクトをドラッグ移動して答えるクイズとなっていますので、どのような仕組みになっているのか、よくチェックしてみてくださいね。
【動画】正誤判定機能の活用例
- 地図 (県の配置) クイズの正誤判定 (0:03)
- 数の聞き取りクイズの正誤判定 (イラストを移動するクイズ) (1:03)
- 漢字パーツ組み合わせクイズの正誤判定 (2:37)
- 単語並べ替え文完成クイズの正誤判定 (3:10)
どうでしょうか。ここまで来れば、本当に多彩な教材が Finger Board だけで、プログラミングなしで作れてしまうことが分かったと思います。
最後に、より自由に多彩な教材を作るのに使える便利機能を、ひとつだけご紹介させてください。それは「複製ドラッグ機能」です。
6. 複製ドラッグ
サンプルで見た「特殊拍」クイズのようなクイズでは、選択肢をドラッグした際に、選択肢そのものがドラッグされるのではなく、複製が作られてドラッグされるようになっています。この場合、ドラッグした項目はそのままそこに残っているので、ひとつの選択肢を複数使うような場合にとても便利です。
以下の動画で、複製ドラッグのもつこのような挙動を確認してみてください。
【動画】複製ドラッグ機能の活用例
- 複製ドラッグオブジェクトの挿入 (0:43)
- 複製ドラッグオブジェクトの削除 (1:30)
それでは、このような教材の作成を可能にする複製ドラッグ機能とマグネットボックスを組み合わせて教材を作る方法を見ていきましょう。
【動画】複製ドラッグ機能を使った教材の作成
- マグネットボックスの追加 (0:14)
- 文字の追加 (0:36)
- 複製ドラッグの設定と挙動確認 (1:55)
- 正誤判定の設定 (3:28)
いかがでしたでしょうか?ここでは、複製ドラッグとマグネットボックスを組み合わせたクイズの作り方を一つだけご紹介しましたが、実際には、もっといろいろな教材を作成することができます。ぜひ、みなさんの授業に合わせて、よりよい教材を考えてみてください。
最後に
今回は Finger Board 最大の特徴のひとつである、マグネットボックス機能についてご紹介しました。
これまでの機能とは違い、マグネットボックスを使いこなすには少しの慣れが必要かもしれません。
でも、この機能を使いこなせば、効果的なだけでなく、遊び心たっぷりの楽しい教材が、みなさんのアイデア次第で自由に作れてしまいます。
どうぞ楽しい教材作りにチャレンジしてみてください!
今回をもちまして、全3回の Finger Board 基礎レッスンは完結です。
第一回のファーストステップレッスン、第二回のステップアップレッスン 1 、そして今回のステップアップレッスン 2 で知った内容を使えば、自由自在に、ほぼどんな教材でも作れると思います。
教材作りでのご質問や悩みがある場合は、どうぞこちらのフォームから直接お問い合わせください。できる限り、みなさんの教材作りをサポートいたします。
これからは、個別の目的別教材の作り方を見ていく「実践レッスン」をアップしていく予定です。
「実践レッスンではこんな教材の作り方を教えて欲しい!」という要望がある場合は、こちらのフォームから「実践レッスン要望」という題名でご連絡ください。お待ちしています!
では、次の動画レッスンで会いましょう〜。