Finger Board & Zoom でオンライン授業!
現在、 Zoom などを使って自宅から授業を配信するオンライン授業に移行している先生が多いと思います。この記事では、Zoom を使ったオンライン授業で、どうやって学生に Finger Board を見せながら授業を行うかについて、その方法を3つ取り上げてご紹介したいと思います!
3つの提示方法とメリット・デメリット
Finger Board をオンライン授業で配信するには、大きく3つの方法に分けられます。ここでは、まず、それぞれの方法にメリット・デメリットについて見ていきましょう。
1. iPad 自体を映す
iPad を直接撮影します。特別な機材や接続設定なしに簡単にできます。
メリット
追加の機材や接続のための面倒な設定がないので、手軽に見せられます。また、直接 iPad 上の表示を指で指し示しながら授業ができます。手軽さ・簡単さはこの方法が一番です。
デメリット
iPad の画面があまり大きくないため、iPad の画面を見せたい時は PC のカメラを iPad 側に寄せる必要があります。部屋の環境によっては、iPad の画面が反射光などで見にくい場合も出てくると思います。また、 iPad を斜めから操作することになるので、慣れるまでは操作がしにくいかもしれません。
2. 外付けモニターを映す
iPad に接続したモニターを映します。教師が横に立った授業っぽい授業ができます。
メリット
教師がモニターの横に立って画面を指示しながら授業をすることができるので、実際の授業っぽさを保ったまま授業を行うことができます。また、 iPad の画面は教師が自分側に向けて操作するので、操作性も問題ありません。
デメリット
iPad と接続する外付けのモニターや、接続用のアダプタが必要になります。また、 PC をモニターと対面させて置くためのスペースや教師がモニターの横に立つためのスペースが必要なので、スペースを確保する必要があります。部屋の環境によっては、モニターの画面が反射光などで見にくい場合も出てくると思います。
3. ミラーリング機能で映す
Zoom の画面共有機能を使って iPad の画面を PC 内にミラーリング表示させ、学生と共有します。
メリット
iPad そのものを PC のカメラに映す必要がなく、教師だけを映せばいいため、スペースの確保が不要で、 PC の位置を動かす必要がありません。また、 iPad 上の表示がそのまま学生側にも表示されるため、とてもクリアに表示されます。
デメリット
教師が iPad 上の表示を指で直接指し示すことができません。 iPad と PC の無線接続や iPad 側でのミラーリング設定などの設定が必要になります。 また、 iPad と PC の接続が不安定だと遅延やコマ落ちが生じる場合があります (Windows の場合は無線のみの接続になります) 。
各方法の設定・撮影のやり方
では、上でみた 1〜3 のそれぞれの方法について、どのように準備をして、どうやって授業を行うのかを詳しく見ていきましょう。
1. iPad 自体を映す場合
準備
- iPad を適切な高さの台に乗せて、スタンドで立てます。
- Zoom 用の PC を、自分 (教師) に向けたり iPad に向けたりしてカメラ表示を確認します。
撮影・配信
学生と双方向でやり取りをするときは、 PC を教師側に向けて学生に話します。 Finger Board を見せたいときは、 PC を iPad 側に向け、 iPad を操作して見せます。
参考画像
iPad を適当な高さに調整してスタンドに立て、 PC での映りを確認する。
教師が話す時は教師側に、 iPad の画面を見せる時は iPad 側に PC を向ける。
iPad を映している時は、学生側の PC には iPad の画面と指が映る。
2. 外付けモニターを映す場合
準備
- iPad をアダプター経由で外付けモニターに接続します。
- 外付けモニターが映る位置 Zoom 用の PC を置き、自分 (教師) とモニターが並んでカメラに収まるか確認します。
撮影・配信
教師がモニターの横に立って、 iPad 上で操作を行い、適宜モニターを指しながら授業を行います。学生と双方向でやり取りするときも、そのまま PC に向かって話しかけます。
参考画像
接続アダプタを介して iPad をモニターに接続する。
モニターの画面が見やすく映る位置に PC を置く。
学生側の PC には、教師とモニターが並んで表示される。
3. ミラーリング機能で映す場合
準備
- PC の Zoom アプリの画面共有機能で iPad を選択します。
- iPad を Zoom 用 PC と同一無線ネットワークに接続します。
- iPad のミラーリング設定で Zoom を選択します。
(こちらで設定方法を画像つきで解説しています。)
撮影・配信
iPad の Finger Board 上で何かを見せる場合には、共有している画面を見るように学生を促します。学生と双方向でやり取りするときは、そのまま PC に向かって学生に話しかけます。
参考画像
PC 側で画面共有先に iPad を指定する。
PC に表示される説明に従って iPad の W-iFi 及びミラーリング設定を行う。
学生側の PC には iPad の画面が大きく表示され、教師とクラスメートが小さく表示される。
* ミラーリング&画面共有の手順
(a) PC 側の Zoom の設定
- 「画面を共有」をクリックする。
- 「コンピューターの音声を共有」にチェックを入れる。
- 「iPhone/iPad (AirPlay使用) 」を選択する。
- 「画面の共有」をクリックする。
(b) iPad 側の設定
設定アプリを開いて Wi-Fi 設定を選択し (1) 、 PC と同じ無線ネットワークに接続する (2) 。
画面の右上からスワイプダウンしてコントロールセンターを表示し (3) 、「画面ミラーリング」を選択する (4) 。
「Zoom-自分のPC名」を選択する (5) と、PC 側に iPad の画面がミラーリング表示される。
今回の記事は以上です。これから、オンラインで授業をする機会も増えてくると思います。 Finger Board はホワイトボードの代わりになるのはもちろん、自習用の教材として学生に配布することもできるので、遠隔授業にピッタリだと思います。遠隔授業でも教室内の授業でも、どうぞ Finger Board をどんどんご活用ください!